※この記事はWindows版 Claris FileMaker を元に記載しています
はじめに
ユーザにショートカットの実行を許可している場合、誤ったショートカット操作によってデータが失われたり、余分なデータが作成されたりしてしまうことがあります。 アクセス権セットでメニューの実行(ショートカットの実行)を許可しないように設定もできますが、実はショートカット自体をなくしてしまうことで安全に解決できるのです! この記事では、カスタムメニューを設定して、ユーザが誤ってショートカットを操作することを防ぐ方法を紹介します!
事前準備
カスタムメニューを使用するため、FileMaker Proの環境設定から、高度なツールをオンにします。 「編集」 > 「環境設定」 > 「一般」 > 「高度なツールを使用する」にチェック > 「OK」
カスタムメニューを設定する
通常のメニューバーの表示は、以下の通りです。
では、さっそく誤ってレコード削除がされないように、このメニューからレコード削除の項目を消しましょう。
設定方法
「ファイル」 > 「管理」 > 「カスタムメニュー」 を開きます。
「作成」から新規メニューセットを作成します。
[カスタムメニュー]タブ > [作成]
新規メニューセットに、順番にカスタムメニューを追加していきます。
カスタムメニューセット タブに戻り、[編集]から、表示するタブを設定します。
今回は、レコードタブからレコード削除の操作を消すことを目的としているので、レコードのカスタムメニューの編集を行います。 作成した「レコードコピー」 メニューから、レコード削除(CTRL+E)を削除して、OKを選択します。
メニューセットがこの「新規メニューセット」になっている場合、CTRL+E ショートカットを実行しても、何も起こらなくなりました。
このメニューをファイルのデフォルトとする場合は、「このファイルのデフォルトのメニューセット」を、先ほど作成したメニューセットにします。
スクリプトで切り替える場合は、「メニューセットのインストール」スクリプトステップを使用します。
ログイン時に実行するスクリプトで、管理者としてログインした場合は、FileMakerの標準メニューを表示する、ユーザとしてログインした場合は、この「新規メニューセット」を表示すればよさそうです。
さいごに
いつのまにかレコードが消えた、知らないレコードが増えているという原因は、もしかするとショートカットの誤操作によるものかもしれません。 カスタムメニューを設定することで予期せぬ誤操作を防ぐことができますので、ぜひ活用してみてください!