こんにちは。ティーマネジメントの田中です。 FileMakerの新しいバージョンである20.2から、新機能が追加されました。 それが「レイアウト計算」機能です。 FileMakerをリリースしている、Claris公式ページには次のように記載されています。
待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか? 当記事で新機能について紹介させて頂きます。
「レイアウト計算」の使い方
「レイアウト計算」は、レイアウトモードから設定を行います。
1.レイアウトモードに切り替えます。
2.「挿入」タブから、一番下にある「レイアウト計算」を選択します。
3.計算式の指定ダイアログが表示されるので、計算式を記述します。
これで、レイアウト上に直接計算式を書きこむことができます。 レイアウトモードでは、次のように表示されます。
今のレコード番号に10を足す、という計算式です。 ブラウズモードで見てみると…
11と表示されています。
今のレコード番号が1なので、1 + 10 = 11…で合っていますね
もう一度レイアウトモードでどのようになっているか見てみます。
「 f: 」以降に書かれている文字を、計算式として扱っているようです。 これまでは、日付やレコード番号などの「記号」を直接レイアウトに挿入することはできても、 それを使用して直接計算することはできませんでした。
私は、これまでレイアウト上に直接計算を書きたいときは、 ボタンバーを1つだけ用意し、計算式を記載したり、
タブコントロールを用意し、そこに計算式を記述したり、色々苦労しながら作成していました。
それが、「レイアウト計算」機能で直接書き込めるようになるため、非常に便利になりましたね。 計算を修正したい場合は、「レイアウト計算」オブジェクトのサブメニューから、「レイアウト計算を編集」することで、簡単に編集できます。
簡単に編集できるのも良い点ですね。
「レイアウト計算」の注意点
便利な「レイアウト計算」ですが、いくつか注意点があります。
・非関連テーブルのフィールドを計算に使うことはできません、現在のテーブルオカレンスを確認しましょう。
・計算式を作成したあと、データベースの管理ダイアログからフィールド名などを編集した場合、連動して編集されないため、計算式を書き直す必要があります。
「field」→「フィールド」という名前に修正しましたが、レイアウト計算は連動していません。
・20.2で実装された機能のため、それ以前のバージョンから見た場合、ただの文字列として扱われる
文字列がそのままレイアウト上に表示されることになります。
おわりに
「レイアウト計算」は、これまで一手間必要だったレイアウト上での直接計算を可能にしています。 このように痒い所に手が届くアップデートは開発者にとっては嬉しいですね。