はじめに
システム開発担当の「ほうがん」です。「FileMaker Go」をご存じでしょうか?これはFileMakerシステムをiPadやiPhone上で動作させることができるiOS用のAppとなります。AppleのApp Storeからダウンロードして使用する事ができます。
このFileMaker Go自体でFileMakerシステムを開発する事はできませんが、PC、MacでFileMakerを使用してiPhone、iPad用のFileMaker Go用の画面や機能を作成する事でFileMakerシステムをさらに拡張する事ができます。 FileMaker Goを使用するメリットをあげてみたいと思います。
1,FileMakerシステムへのリアルタイムアクセス、データ更新
iPhone、iPadがモバイルネットワークやWi-Fiでインターネットに繋がっていれば、どこからでもFileMakerシステムにアクセスが可能です。
ブラジルに居ながら、システムのデータにアクセスし、リアルタイムにデータを読み書きし、必要書類をPDFにして、その場からメールするなんてことも可能です。
通信環境が無い場合でも、一旦データを保存しておいて、回線がつながった後で本体のシステムにデータを同期する事もできます。
2,FileMaker Goの単体利用
PC、Mac版のFileMakerはライセンス料が発生しますが、FileMaker Goを単体で使用する場合には無料で利用する事ができます。
iPad、iPhoneに作成したFileMakerシステムを入れることで、ネットワークに繋がなくても単独利用が可能です。 iPad、iPhoneだけでPC無しでも様々な業務をこなすことができるようになります。
3,iPad、iPhoneならではのiOSの機能が利用できる
iOS端末のFileMaker GoではPC版のFileMakerでは使えない機能がたくさん追加されています。
その一部ですが、
・内蔵カメラ
写真、動画の撮影、QR読込、バーコード読込、文字認識、AI等に使用する事ができます。
・署名
FileMaker Go上の署名欄に直接指で署名する事が可能です。
・iOSのセンサー情報の利用
iOSが取得したGPS情報などを利用する事ができます。アクセス、撮影や署名が行われた際のGPS情報も取得できるので不正防止などにも利用できます。
・AI対応
iPhone、iPadにAppleのM4チップ、iOS18が提供されるようになれば、更にAI活用が進みます。
4,FileMaker Go こんな使い方は如何でしょうか?
・在庫管理(棚卸)
紙に手書きではなくiPadを手にQRコードを読みながら商品を特定し数量を入れての棚卸
リアルタイムで在庫が更新されます。
・見積作成
訪問先でiPadに見積を作成し、その場から見積書のPDFを目の前のお客様にメール添付して送信DX化が進んでいるイメージで非常にスマートです。
・予約会員管理
予約電話をいただいた際に電話番号を入れると、現在の予約情報、過去の利用履歴が一覧表示訪問された方の名前を入れると、予約状況とこれまでの履歴が一覧で表示 いいですね。
・物品配送
商品を配達した際に、iPhoneのFileMaker Goで受取の署名をいただいて配送終了
リアルタイムでGPS情報と共に配送の完了がメインのシステムに反映します。
・生産管理
工場側でiPadから生産の状況を逐次報告、進捗が管理側からリアルタイムに把握できます。
生産の見える化、DXによるコスト削減、作業時間の削減が可能です。
・マニュアル管理
必要なマニュアルを手元のiPhone、iPadで確認しながら作業を進めることができます。
・無人受付
受付のiPad画面に、来訪者がタッチする事で受付業務が終了し、担当者に通知されます。
まとめ
iPhone、iPadでFileMaker Goを使うことでFileMakerシステムの拡張性は高まり適用範囲が飛躍的に広がります。
こんな事できるのかな、この業務に応用できるかな、DX化したいのだけど、どこから手を付ければ?
ご相談いただければ、仕事が楽になる、時短になる 良い解決策をご提示できる事と思います。